先月末に行なった箱根ツーリングから
そのままご入庫頂いた1984年式911カレラの
クラッチオーバーホールが完了しました。
そのままご入庫頂いた1984年式911カレラの
クラッチオーバーホールが完了しました。
箱根ツーリングの様子も一部兼ねて
クラッチオーバーホール完了までレポートしたいと思います。
10/25(日)早朝、小田原厚木道路の平塚パーキングに集合
とても天気が良く空冷日和です
すでにH様のクラッチは滑り始め
クラッチワイヤーでの調整も限界でギヤが入りにくい症状でしたが
今回のツーリングはとても楽しみにしていたので
そんな状態でご参加頂きました。
そんな状態でご参加頂きました。
今回メインのU様の仙石原の別荘へ
お昼をごちそうになりました。
乾杯~!!
(もちろんドライバーはノンアルで(^^))
ピザ窯でとても美味しいピザや
ダッチオーブンを使った料理を振る舞って頂き
∪様ありがとうございました。
楽しい時間も終わり
帰りの東名高速の渋滞で
とうとうクラッチも限界になり
海老名サービスエリアからレッカーにて
しっかりとサポートさせて頂きご入庫となりました。
ありがとうございま~す!
翌日、クラッチオーバーホールの開始です。
まずはミッションも無理して操作していた為
シンクロ機構が心配なので
ミッションオイルを抜いて
鉄粉などでオイルがどのくらいメタリック状になっているか
ダメージの確認です。
オイルフィラー部より新しいミッションオイルを注入して
あとはクラッチ組み上げ完了後、走行テストで状態確認です。
車体からエンジンを離脱して
ミッションとエンジンを切り離して
クラッチ各部のダメージ具合を確認
フライホイールはレコード盤のように波打ってるので交換です
クラッチカバーも波打って減って
クラッチディスクのライニングはリベット部まで使い切り
両方共交換です。
レリーズ部はフォークレバーにかなり無理が掛かってたようで
折れてしまって交換です
交換する部品はこちら
今回フライホイールは新品が国内/ドイツともに在庫無く
お客様へ相談して程度の良い中古品を使用させて頂きました
新品のクラッチカバー/クラッチディスク/レリーズベアリング
/パイロットベアリング/レリーズフォークです
車両は1984年式で30年以上も前の車両で
フューエルラインに多少の経年劣化も見受けられた為
フューエルライン3本とインテークマニーホールド脱着の際のガスケットとインシュレーター、
他エンジンクランクシール/ミッションマウントとスターター30番端子カバー/
クラッチワイヤーケーブル/ハーフシャフトフランジ部ガスケット、
またクラッチの作業には関係ありませんがフロントフードダンパーです
クラッチ部の新旧比較です。
こちらはクラッチディスク
こちらはクラッチカバー(クラッチプレッシャープレート)
こちらはフライホイール(今回は新品ではなく中古品)
エンジンクランクシールの交換作業です。
エンジン下ろさないと交換出来ない為
予防で交換する場合もあります。
SST(特殊工具)使っての挿入です。
交換したクランクシール
挿入完了です
スターターリングギヤやクラッチレリーズ部の汚れも洗浄
レファレンスマークセンサーとフライホイル間を
シックネスゲージにてクリアランス調整
パイロットベアリング取り付け
クラッチカバーとディスクの取り付けです
クラッチディスクセンター出し工具使用して
クラッチカバーを取り付けセンター出し工具を外します
各部必要箇所にクラッチグリス湿布して
ミッションをエンジンに取り付け
クラッチ交換作業は完了です。
次はサブ作業のフューエルライン交換です。
インテークマニーホールドを外し
シリンダヘッドインテーク側からエキゾーストバルブが覗けます
インテークマニーホールドガスケット除去の際
このようにバルブが開いている箇所は
ゴミをシリンダ内に落とさないように慎重に作業します
インテークマニーホールドをひっくり返して
フューエルデリバリホースの交換です
.
フューエルデリバリホース交換完了し各部清掃して綺麗になりました。
(ゴルフボールはマニーホールドの穴塞ぎ利用してます)
バルブクリアランス調整も行い
いよいよ車両へ搭載です
ハーネスやホース等車両に挟み込まないように
上から下から慎重に確認しながら
リフトとジャッキを上手く使って搭載です
エンジンマウントとミッションマウントのボルト4本の
取り付けが終わりましたので
ここでジャッキの役目は終わりです
下回りのまとめをして
ハーフシャフト(ドライブシャフト)と
ミッションドライブアクスルフランジを連結し規定トルクで締め付け
クラッチワイヤーをクラッチレリーズリンケージへ取り付け
アクセルリンケージも取り付け
ヒーターホースの取り付け等を行い
後はリフトを下げ、エンジンルームの配線や
フューエルやブローバイのホース類を取り付け
室内からミッションシフトリンケージの結合とスピードメーターの配線をまとめて
エンジンオイルを入れて完成です。
テスト走行にて心配されてたミッションのダメージは殆ど無く
無事にお客様へ納車となりました。
お客様ご自宅到着してから
大変お喜び頂いたお礼のご連絡を頂きました。
H様ご入庫ありがとうございました!!!